歯をほとんど削らない接着ブリッジ

虫歯等で歯を1本失ってしまった場合、保険ではブリッジを勧められる事が多いと思います。

ブリッジには被せもので歯をすべて覆うタイプ(クラウンタイプ)のものと、歯の一部を削るタイプ(インレータイプ)があります。

クラウンタイプ
インレータイプ

しかし、どちらのブリッジも両隣の歯をかなり削らなくてはならないので、健康な歯の場合は冷たいものがしみやすくなってしまう事もあります。

接着ブリッジとは?

被せものや詰め物でなく、接着の力によって両隣の歯に人工の歯をくっつけるブリッジです。

以前は、あまり力のかからない前歯等にしかできないとされていましたが、小さな金具を併用することにより奥歯でも使用できるようになりました。

以前、ブログに書いたダイレクトブリッジというものがありますが、奥歯で噛む力に負けてしまうという欠点を改良したのが、小さな金具を付けた接着ブリッジです。

接着ブリッジによる治療法

歯に金具をかけるため、1㎜程度の溝を掘ります(赤色部分)

かみ合わせや歯並びによっては溝を掘らなくてもよい場合もあります。

型取りしてプラスチック製の人工の歯を作ります。銀色の部分が金具です。

接着性レジン(コンポジットレジン)で両隣の歯に人工歯を固定します。

わずかに金具の色が見えますが、ほとんど目立ちません。

接着ブリッジのメリット

  • 歯をあまり削らなくて済む
  • ほとんど削らないため、治療時の痛みがない

接着ブリッジのデメリット

  • クラウンタイプやインレータイプと比べて強度が低い(壊れやすい)
  • 外れやすい

接着ブリッジに向いている人

  • 歯をあまり削りたくない人
  • 両隣の歯が健康な人
  • 将来的にインプラントを考えている人

接着ブリッジの利点は歯をほとんど削らない事です。

歯をあまり削りたくない人や、将来インプラントを予定していて一時的な治療を希望している人にもお勧めです。

接着ブリッジに向いていない人

  • 噛む力が強い人
  • 残っている歯の数が少ない人
  • 両隣の歯と歯の間が離れている人
  • ブリッジが外れてもすぐに治療に来られない人

接着ブリッジは、強度が低いことがデメリットです。

歯ぎしりや食いしばりの強い人、残っている歯の数が少ない人の場合は、人工歯に力がかかってしまうため、すぐ壊れたり取れてしまう事があります。

また、両隣の歯が離れている場合は、たわみやすく外れてしまいやすくなってしまいます。

接着ブリッジが取れてしまった場合、長期間そのままにしていると、両隣の歯が動いてかみ合わせが悪くなることがあります。仕事が忙しいなどで何か月も来院できない方などにはあまりお勧めできません。

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