おしゃぶりの正しい使い方について

小児歯科

「ウチの子がおしゃぶりが無いと機嫌悪くて、なかなかやめてくれないんです…」

小さいお子様のいるお母さんからよく、このような事を相談されます。

今となっては、おしゃぶりを積極的に使う親は少数派になっているのでしょうか。お子様の歯並びを気にして使用を控えている方が多い気がします。

さて、本当におしゃぶりは悪影響なのか? 小児歯科学会のホームページに次のようなことが書いてあります。

1歳6か月児、2歳児、3歳児、5歳児歯科健康診査に来院した1,120名について調査した。その結果、2歳児では指しゃぶり(吸指群)で出っ歯(上顎前突)が、おしゃぶり群で開咬が高頻度にみられ、5歳児ではこの傾向がさらに増大した

小児科と小児歯科の保健検討委員会 おしゃぶりについての考え方 より

おしゃぶりを使うと開咬(上の前歯と下の前歯が噛み合わない)にとてもなりやすい、とハッキリいわれてます。。

おしゃぶりには利点があり、鼻呼吸を促進し、唇の筋肉を鍛えてポカン口を防止する効果があります。

しかしながら、ずっと使っているとやめるタイミングを見失い、歯並びに影響が出るようになってからも使い続けてしまいやすいと思います。

歯並びに影響無ければおしゃぶりをずっと使い続けた方が良いと考える歯科医もいますが、鼻呼吸と唇を閉じる習慣が身についたら2〜3歳くらいまでにやめさせるのが良いでしょう。

ではやめさせるタイミングはどこにあるのか?

それは言葉をしゃべるようになる時です。しゃべるためにはおしゃぶりを離さなければなりません。

しゃべるようになって、おしゃぶり離す機会が増えてきたら徐々にやめさせましょう。

おしゃぶりをやめさせる方法について小児歯科学会の雑誌に次のようなことが書いてありました。

1歳6ヵ月健診時にPacifier(おしゃぶり)の使用者へは、徐々に入眠時のみの使用に減らし、2歳頃までに定着させ、その後に使用を打ち切る方法が最も効果的であった。

小児歯科学雑誌 43(2):213 2005

まとめ

  • おしゃぶりは使い続けると高確率で歯並びが悪くなる
  • 鼻呼吸と唇を閉じる習慣が身についたらそれ以上使う必要はない
  • しゃべり始めたら卒業のチャンス
  • 徐々に入眠時のみの使用にしてその後に完全にやめさせると効果的

おしゃぶり は おしゃべり で卒業!

お後がよろしいようで(笑)

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