早期発見が大切!噛み合わせが深い“過蓋咬合”とは?

過蓋咬合(かがいこうごう)という言葉を知っていますか?

保育園や幼稚園,小学校などの歯科健診で、過蓋咬合と書かれて初めて知るケースが多いと思います。

過蓋咬合とは?

正常な歯並びだと、噛んで「イー」の口をすると上の前歯が全部と、下の前歯が半分以上見えます。

しかし、過蓋咬合だと上の歯が下の歯を覆い隠し、歯の付け根しか見えない or 下の歯が全く見えない状態になってしまいます。

この噛み合わせが深い歯並びを過蓋咬合といいます。

過蓋咬合は見過ごされやすい

過蓋咬合かどうかは噛んだ状態でないと分かりません。

上下それぞれの歯並びはあまり悪くない事があるので、歯並びが良いと勘違いして放置してしまう親も多いです。

お子様の口を見るときは、口を開いた状態だけでなく「イー」の口の状態も見てみましょう。

余談ですが『白人は歯並びが悪い人が少ない』とよく言われることがあります。

これは矯正治療が一般的になっているせいもありますが、白人は日本人と比べて叢生(そうせい)や下顎前突が少なく、過蓋咬合が多いため目立ちにくいからと言われています。

あなたの子供は大丈夫? 過蓋咬合の原因について

過蓋咬合の原因は、乳歯のうちから歯に強い圧力がかかるため、と言われています。

原因1 乳幼児期の時の歯ぎしり,食いしばり

乳歯の時期(2歳~6歳)に歯ぎしりや食いしばりが起こると、乳歯は柔らかいのですぐにすり減ってしまいます。

そしてどんどん高さが低くなって、後に生える永久歯が十分生える事ができず、前後的に重なり合ってしまいます。

また、歯がすり減らなくても、力が加わりつづけることで、乳歯が十分な高さまで生えることができず、高さが低くなってしまうこともあります。

原因2 下を向いて勉強したりゲームなどをする

グッと下を向いてみてください。

上の歯と下の歯が噛み合っていませんか?

物を食べる時以外は、上の歯と下の歯は1〜2mmほど離れているのが普通です。

歯と歯が接していると、食いしばりが起こりやすくなります。

原因3 頬杖、クッションにアゴを乗せて読書,ゲーム

子供の場合、頭の重さは体重の20%近くあります。

頬杖をしたり、クッションにアゴを乗せていると、噛み締めているのと同じ状態になるので、過蓋咬合の原因となります。

原因4 大人用の枕を使っている

枕の厚みが高くなると、自然にアゴが引けてきます。

そして原因2と同じく、歯と歯が噛み合ってしまい、食いしばりの原因となります。

子供には大人用の枕は高すぎるので、子供用か低い枕をつかいましょう。

過蓋咬合の治療

まずは、生活習慣を見直して歯ぎしり,食いしばりを改善することです。

それができれば、すり減った歯にプラスチックを盛って高さを回復する治療を行います。

また、叢生(八重歯)や上顎前突(出っ歯)も併発している場合はその治療も行います。

まとめ

過蓋咬合は早期発見,早期治療が大切です。

原因となる癖や習慣がある場合は早めに止めましょう。

タイトルとURLをコピーしました