なぜ新しい入れ歯は合いにくいのか?

新しいピカピカの入れ歯で心機一転。そして、さっそくご飯を食べようと思った時…

痛くて入れ歯を付けて食べられず、仕方がなく古い入れ歯を出してきて、使用する事になってしまった。。。

これは入れ歯のよくある話のひとつですが、なぜ新しい入れ歯は合わないのでしょうか?

入れ歯は模型上で作られる

あたりまえの話ですが、入れ歯は口の中で作るのではありません。

型取りした枠に石膏を流し込み、その石膏模型で入れ歯を作っていきます。

そのため、口の中とは多少の誤差が生じてしまいます。

その差が、痛みや違和感の原因になります。

材質の収縮

特に保険の入れ歯は、レジン(プラスチック)でできています。

このレジンという素材は、粉と液を混ぜて固めるのですが、この固まる時に重合収縮と呼ばれる反応が起きて、体積が縮んでしまうのです。

そのため、いくら精密な模型で入れ歯を作っても、入れ歯自体が収縮してしまうため、合わなくなってしまうのです。

この重合収縮は入れ歯が大きければ大きいほど、影響が出ます。

そのため、部分入れ歯より総入れ歯が、女性の入れ歯より男性の入れ歯の方が、合いにくいと言われる理由です。

ちなみに保険外の金属床の入れ歯は、口の中によく合ってフィットすると言う方が多いです。

これは金属を使い、レジン部分を最小限にする事で収縮を抑えているからです。

入れ歯は調整が大切

レジンの入れ歯でも、何度か調整すればピッタリ収まって使えるようになります。

私の経験では、新しい入れ歯を1回調整しただけで、痛みなく使えるようになったのは20人に1人くらいです。

大体の方は2〜3回調整が必要になってきます。

入れ歯が合わなくて痛い場合は、我慢せずに歯科医師に相談して調整してもらってください。

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