障がいにより通院が困難な場合は、保険で歯科訪問診療を受けられます。
対象となる方
- 脳性麻痺等で寝たきり,歩行が困難な方
- 自閉症、知的障がい等で外出や通院が難しい方
その他、通院が困難な場合は電話,メール等でご相談ください。
治療内容
- 歯の生え変わり時期の乳歯抜歯
- 口腔ケア(歯石の除去、口の中の清掃)
- 摂食、嚥下訓練
口腔ケアは虫歯や歯周病を防ぎ、誤嚥性肺炎を予防します。
摂食,嚥下訓練では、飲食物の飲み込みだけではなく食形態や食べる時の姿勢,環境についてもアドバイスいたします。
胃瘻の場合でも、唾液の飲み込み訓練や、嚥下反射を促進するための氷水を使ったマッサージを行います。
治療例1
病名:ALS(筋萎縮性側索硬化症)
問題点:嚥下力の低下による『むせ』や『誤嚥』、手の筋力低下により歯ブラシの使用が難しい
治療:食事指導、嚥下補助床の作成、嚥下体操の指導。口腔ケア
・主に飲水時にむせやすいので、適切なとろみについて説明しました。嚥下補助床(飲み込みを良くするためのマウスピース)を作成し、口の周りの筋肉を鍛える嚥下体操を指導しました。
手の動きが弱ってきているので、自分で磨けない部分は定期的な口腔ケアにて補っていきます。
治療例2
病名:脳性まひ(小児)
問題点:乳歯がグラグラで飲み込んでしまう恐れがある、歯石あり。
治療:口腔ケア、乳歯の抜歯
・ 寝たきりのため、乳歯を飲み込んでしまわないよう、麻酔をして抜歯をおこないました。唾液が乾燥したものや歯石があるため、歯石除去と口腔ケアをおこないました。
治療例3
病名:水頭症
問題点:口をなかなか開けられないため歯ブラシが困難、嚥下障害
治療:口腔ケア、嚥下訓練
・胃ろうをしており、口を常に閉じてしまうので、口を開くための開口器を用いて口腔ケアをしました。唾液を嚥下しきれず、常にダラダラと流れてしまうので、口の中を氷で刺激し嚥下反射を促すためのアイスマッサージ訓練を行いました。