今の時期は夜になるとコウモリの飛んでる姿をよく目にします。
鳥のように自由に空を飛べますが、実は哺乳類なのです。
哺乳類(カモノハシを除く)には歯があり大半が乳歯と永久歯に生え変わります。
その中でもコウモリは産まれたときから乳歯が生えています。
この乳歯がとても重要で、無いとコウモリの赤ちゃんの命にかかわるんです!
コウモリの子育て方法
コウモリのお母さんも、子供を産んだ後はお腹が空きます。
空を飛んで餌を探しに行くのですが、オオコウモリなどは、この時に赤ちゃんも一緒に連れていきます。(小型のコウモリの場合は巣に置いて行くこともあります)
ご存知の通り、コウモリの手は羽になっているので、赤ちゃんを抱っこすることはできません。
赤ちゃんはどうやって、縦横無尽に飛ぶママに振り落とされずに、しがみついているのでしょうか?
噛んでしがみつくコウモリの赤ちゃん
赤ちゃんコウモリ手の力だけでは弱く、落ちてしまいます。
なので、ママの乳首を噛んで体を支えているのです。
画像が無かったのですが、コウモリの乳歯は前歯も奥歯も同じ形で牙のように尖っています。
おまけにその牙は後ろ向きに生えているので、乳首を噛むと引っかかり、離れないようになっているのです!
コウモリのママは痛くない?
いままでの話を聞いて
「乳首を牙でずっと噛まれてるなんて痛そう!」
と思われるかもしれません。
人間でも、乳歯の生えた赤ちゃんに乳首を噛まれて、痛い思いをしてしまうママさんが大勢います。
でもコウモリのママには噛まれるための、乳の出ない乳首があるので、痛くないのです!
そして、本当の授乳は止まってぶら下がっている時に行うため噛まれる心配は多分ありません。
まとめ
人間の場合も先天歯といって、生まれながらにして歯が生えている時があります。
その場合、乳首を噛んでしまい授乳ができない場合は、削る場合があります。
でもコウモリの場合は、乳首を噛む事でママから振り落とされずに生きていく事ができます。
動物によって歯の生える時期や形が異なるのにはちゃんと意味があるのですね!
参考:「ねこが虫歯にならないわけ」中野愛彦、五月書房