歯科の救世主!? 水酸化カルシウムとは何か

松川歯科医院では、根の治療や深い虫歯には水酸化カルシウムを使用しています。

今回は水酸化カルシウムについて説明いたします。

実は身近な水酸化カルシウム

水酸化カルシウムはアルカリ性なので、酸性の土を中和するために畑に撒いたり、コンニャクやしらたきなどを作る際にも使われています。

また、水分を吸収する性質があるのでお菓子や乾物の乾燥剤としても使用されています。

水酸化カルシウムの薬効は?

水酸化カルシウムはとても強いアルカリ性(pH12.5)なので、その強アルカリによって細菌やウイルスを殺菌したり繁殖を抑える効果があります。

消毒薬とは違い、酸で中和されたり薄まった場合は人体に無害な物質になります。

歯科と水酸化カルシウム

虫歯で歯に穴があくことを専門用語で脱灰(だっかい)と言います。

これは、細菌の出す酸によって歯のカルシウム成分が抜けてしまうためです。

虫歯の底の部分は、カルシウム成分が完全に抜けていないため、水酸化カルシウムを塗って蓋をする事で、虫歯の進行をストップし、数ヶ月で再石灰化することができます。

水酸化カルシウムは歯髄(歯の神経)の石灰化も促進する

虫歯が深い場合、歯髄まで達してしまう事があります。

そんな時も水酸化カルシウムを露出した歯髄に塗って蓋をすれば、アルカリにより殺菌されます。

さらにそのカルシウム成分により歯髄に含まれる、歯を作る細胞が石灰化し、歯髄が硬い歯に変わる事ができます。

これにより、従来であれば神経を取らなくてはならない場合も神経を残す事ができます。

まとめ

水酸化カルシウムは歯を削る量を抑えたり、できるだけ神経を抜かない治療を可能にする材料です。

水酸化カルシウムは様々な使用方法があるので、今後も新たな使用方法を研究していきます。

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