新型コロナワクチン接種前後の歯科治療について

新型コロナウィルスの集団ワクチン接種が本格的に始まってきました。

インフルエンザなどの従来のワクチンより、コロナワクチンは副反応が起きやすいと言われています。

実際、私も2回目のワクチン接種の翌日は熱が出て辛かったです…

さて、コロナワクチンを接種したら、すぐに歯の治療してもよいのか? それとも期間をあけた方が良いのか?

このような質問が、多くなってきたのでお答えいたします。

抜歯などの出血を伴う治療について

2021年6月4日に日本口腔外科学会が、コロナワクチンと歯科治療について見解を出しました。

それによると

智歯抜歯などの口腔外科小手術については、抜歯後 1 週間以降に(抜糸時に抜歯部位を確認した上で)ワクチン接種可能の許可を与え、ワクチン接種後であれば 3 日以上経過して副反応が軽度であれば抜歯等の実施は可能だと考えます。

日本口腔外科学会 mRNA COVID-19 ワクチン接種と口腔外科手術のタイミングについて

と書いてあります、

智歯(親知らず)などの抜歯をする場合は、ワクチン接種の1週間以上前か、接種後3日以降が望ましい。という事です。

これはなぜかと言うと、ワクチンによって一時的に免疫力が低下する場合があるので、抜歯等で傷口の治りが悪くなったり、炎症が酷くなってしまう恐れがあるからです。

当然の事ながら、たとえ接種後3日以降でも副反応がまだ強く出ている場合は、抜歯等は避けた方が望ましいです。

歯科で処方される薬と、コロナワクチンの関係

通常ですと抜歯などの血が出るような治療をした場合は、抗菌薬(抗生物質)や痛み止めの薬を処方します。

ワクチン接種の前後には、必要な薬以外は飲まない方が望ましいと言われているので、歯の痛みなどが無く、抜歯する日をずらせるのであれば、ワクチンに影響のないようにしたほうが良いと考えられています。

緊急性がある場合は別

例えば、ワクチンを接種した直後に、何らかの理由ですぐに歯を抜かなくてはならない場合など、緊急で歯の治療を必要とする場合は、歯科医師に相談した上で決めてください。

出血を伴わない歯科治療は基本的に問題なし

小さな虫歯の治療や、入れ歯の調整など、出血する恐れのない治療であれば、ワクチン接種の直前直後でも問題ないと考えられます

ただ、ワクチンの副反応で倦怠感や発熱等の症状がある場合は、避けた方が無難です。

どうしても入れ歯が合わないなど、すぐに治療する必要がある場合は歯科医師に相談してください。

まとめ

厚生労働省や様々な医学会の見解も、どんどん変わっています。

例えば、副反応にたいしてはアセトアミノフェンが望ましいとされていましたが、2021年6月23日の厚生労働省の発表では、イブプロフェンやロキソプロフェンなども使用できると明示しました。

このように、見解が変わる可能性もあるので、常に最新の情報を参考にして、歯科医師と相談した上で歯の治療をするかどうか決めてください。

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