歯科治療には「対症療法型」と「原因究明型」の二種類があります。
対症療法型の一例を挙げると、虫歯ができてしまった時に虫歯を取って穴を埋める事です。現在、一般的に行われている治療ですが、これだけでは虫歯になった原因を解決していません。
虫歯になる原因は様々で、歯磨きが不十分なだけでなく、歯が生まれつき弱かったり、唾液の量が少なかったり、食生活が原因だったりします。
原因を解決していなければ、どんなに完ぺきに治療しても再び虫歯になってしまうだけなのです。
原因究明型の虫歯治療とは、虫歯を治すだけではなく、虫歯ができてしまった原因を考えて原因の取り除いていくことです。例えば
- 歯磨きが不十分→歯の磨き方の指導
- 歯が弱い→フッ素塗布
- 唾液量が少ない→唾液腺マッサージ、ストレスの緩和
- 砂糖の摂り過ぎ→キシリトールや虫歯になりにくい甘味のものに変える 等
これにより、再び虫歯になってしまう事を防ぎます。
原因究明型の治療の一例
前歯の着色汚れ(ステイン)を気にしている方が来院されました。
話を聞くと、以前から何度も歯の掃除を受けているのだけれどもすぐ着色が付いてしまうとの事でした。
話を聞いていて気付いたのは、患者さんの口が常に半開き状態になっていました。口を常に開けていると歯が乾燥してしまい、着色が付きやすくなってしまいます。
歯の掃除をして汚れを落とす対症療法だけでなく、その後に唇のトレーニングを説明して実行してもらう事で唇が閉じるようになり、歯の乾燥を防ぎ、汚れが付きにくくなりました。
歯のトラブルには様々な原因があります。
それらの原因をしっかり追究していくことで、一時的ではない治療の効果が得られるのです。