歯が隣の歯とくっついてしまっている事を癒合歯(ゆごうし)と言います。
画像:吹田市歯科医師会HPより
癒合歯は子供の5〜6%に起こり、保育園や3歳児健診に行くと必ず目にするので、珍しいものではありません。
癒合歯の原因
癒合歯になってしまう理由は分かっていません。
歯の先天欠如と同じく、遺伝的なものも考えられますが、ハッキリとしたことは分かっていません。
癒合が起こる歯
癒合歯は下の歯に起こりやすいです。癒合歯の上下別で見ると
- 上の歯…7%
- 下の歯…93%
で圧倒的に下の歯に多く起こります。
部位別でみると
- 乳中切歯と乳側切歯の癒合…72.5%
- 乳側切歯と乳犬歯の癒合…27.4%
です。
癒合歯があるとどうなるのか?
癒合歯は下にある永久歯が生えてくる時に影響する場合があります。
癒合歯は大きいため、下にある永久歯が生えてくるにぶつかってしまう事があり、その場合は削って永久歯の生えるスペースを作ったり、抜歯する事があります。
癒合歯の下の永久歯について
乳歯が癒合している場合、その下にある永久歯が欠如している可能性があります。
その確率は癒合している部位で異なります。
- 乳中切歯が癒合している場合…14%
- 乳犬歯が癒合している場合…79%
また、永久歯があっても本来の大きさより小さい形をしている場合もあります。
癒合歯があるときの対処
まずは下の永久歯があるかどうかが大切です。
永久歯がある場合は、癒合歯が永久歯が生える邪魔になっていないかどうか、見守る必要があります。
そして、永久歯が欠如していたり小さい場合は、歯と歯の間に隙間ができてしまうことがあるので、その時には矯正やダイレクトボンディングにて治療します。
ご家庭では、癒合歯の間の溝の部分にプラークが溜まりやすいので、気をつけて磨く事と、6歳前後からの歯の生え変わりの時期に永久歯が癒合歯とぶつかっていないか注意してください。