外国でフッ素入りの歯磨き粉が減ってきた理由

小児歯科

アメリカなどの国ではフッ素入り歯磨き粉が少なくなってきています。

実際にアメリカのドラッグストアではフッ素無添加を表す「fluoride free」と書かれたものを多く見かけます。

なぜそうなったのか?日本ではどうなのか?について説明します。

フッ素の害について

フッ素を日常的に大量に摂取すると、フッ素はカルシウムと結合しやすいので、歯や骨にフッ素が取り込まれ沈着していきます。

歯が作られる時期にフッ素を大量に摂ると、歯が白濁し模様のようになってしまいます。これを歯のフッ素症(斑状歯)といいます。

骨に大量に取り込まれてしまうと、骨が硬くなり骨折のリスクが上がると言われています。

外国ではフッ素が添加されている製品が多い

日本ではフッ素は薬事法などで厳しく制限され、フッ素が入っている物は歯磨き粉だけです。

しかし、外国では水道水を始め、さまざまな製品にフッ素入りの物があります。

・外国で市販されているフッ素入り製品

  • 水道水、ミネラルウォーター
  • うがい薬、マウスウオッシュ(リステリンなど)
  • フッ素シロップ
  • フッ素入り食塩
  • 虫歯予防用の錠剤やガム

などがあります。

ミルクにフッ素入りシロップを加えて、0歳の赤ちゃんに飲ませている家庭もあるくらい、フッ素を日常的に摂っています。

海外ではフッ素の害が問題になっている

上記のように、外国では簡単に大量にフッ素を摂取できてしまう環境なのです。

そのため、知らないうちにさまざまなフッ素入り製品を使用してしまい、歯や骨がフッ素症になってしまうことがあります。

スウェーデンの歯科の教科書には、小さい頃からフッ素入りの水を飲み、毎食後にフッ素入りの錠剤を舐めて、フッ素入りのうがい薬を使っていた子供が、歯のフッ素症(斑状歯)になってしまった例が載っていました。

日本ではフッ素症になることはまず無い

日本では歯磨き粉以外でフッ素が含まれた製品はほぼありません。

歯磨き粉を毎日大量に食べ続けない限りは、フッ素症になることはまずありません。

例外的に、天然の井戸水や湧き水を使っている家庭では、鉱物のフッ素が溶け込みフッ素の過剰摂取になってしまう場合があります。

しかし、定期的に水質検査を受けていれば問題ありません。

まとめ

ネットなどでは外国でのフッ素の害について書いてある記事が出回っています。

それを読んで、子供にフッ素入りの歯磨き粉を使用させるかどうか悩んでしまう親御さんも多いです。

  • 外国は水道水にもフッ素が含まれていて、フッ素入り製品が身近な環境である
  • 日本でフッ素を摂取できる製品は、歯磨き粉だけ

の2点を踏まえた上で、よく考えてみてください。

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