口の中をキレイにするとインフルエンザを予防する! そのメカニズム

これから寒くなると本格的にインフルエンザが流行してきます。

インフルエンザを防ぐ手段は、うがい手洗い,ワクチンなどが挙げられますが、口の中をキレイにするとインフルエンザの感染を防ぐことができるのです。

今回はそのメカニズムについて説明します。

インフルエンザはどうやって感染するのか?

ウイルスは自分たちだけは増殖する事ができません。

そのため、人間の細胞の中に入り寄生(感染)して、その細胞に自分の分身を作ってもらうのです。

ところが細胞は何でもかんでも取り込むワケではありません。細胞の表面の膜は異物が侵入しないように固く閉ざされています。

そこでインフルエンザウイルスは細胞に取り込んでもらうため、HA(ヘマグルチニン)というタンパク質を細胞の膜にくっつけて一体化する事で細胞内に侵入するのです。

HA(ヘマグルチニン)は細菌の出す酵素で活性化される

HAは、通常の状態では細胞にくっつきません。

活性化された状態になって、初めて細胞にくっつく事ができます。(そうしないと関係の無い物にくっついてしまいます)

では、どうやって活性化するのかと言うと、一部の細胞や他の細菌類が出すタンパク分解酵素(プロテアーゼ)を利用しているのです!

鼻、口、のど には細菌がいっぱい!

どんなに健康な人でも、鼻や口やのどには数多くの細菌が潜んでいます。

健康でキレイな口の中にも、およそ1000億〜2000億個の細菌がいると言われています。

そして歯磨きが不十分だったり虫歯や歯周病を放置していると細菌の数は1兆個を超えてしまうのです!

口の中の細菌は数百種類いますが、その中にタンパク分解酵素を出すものもたくさんいます。 これらの細菌がインフルエンザの感染を助けていると思うとゾッとしてしまいますね!

まとめ

鼻やのどをキレイにして細菌を減らす事は難しいですが、口の中は歯石を取ったり歯磨きで減らすことができます。

細菌の数を10分の1に減らせればそれだけウイルスに感染する確率も少なくなります。

もちろん睡眠や十分な栄養を摂って、健康的な生活をすることが重要ですが、歯医者さんで歯石や歯の汚れを取って、毎日きちんと歯磨きをする習慣も心掛けてみてください。

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